Super Bowl LV 振り返り
バッカニアーズ 31 - 9 チーフス でバッカニアーズ勝利!!
大方の予想を覆し、バッカニアーズが見事チーフスに勝利し、スーパーボウルチャンピオンとなりました!特に驚きだったのが、あのチーフス相手に圧勝、それも一つもTDを取らせずに勝利しました!この展開を予想していた人はそうそう少ないのではないでしょうか。個人的には今回のスーパーボウルはバッカニアーズを応援していたので嬉しかったです笑。チーフスは残念ながら敗れてしまいましたが、Mahomesがとんでもパスを披露したりと、さすがチーフスと言わざるを得ませんでした。来年も恐ろしいです。
今回はそんなスーパーボウルを個人的に気になったポイントや感想などとともに、振り返っていきたいと思います。
総評
やはり大方の予想を覆してチーフスに圧勝したのは驚きでした。何よりあの最強オフェンスを誇るチーフスに対して1つのTDも許さず、9点に抑えました。
試合の総評としては、詳しくは後述しますが、バッカニアーズは非常に良く準備していたなと思いました。また、最強のオフェンススキル陣を誇るチーフスでしたが、ライン戦やディフェンスなどの弱点を突かれた形となり、バッカニアーズの総合力の高さも光りました。確かにチーフスにとって両OTが控え、マホームズの怪我などの不利な要素はありましたが、それを差し引いてもこの点差が覆っていたかは疑問です。
ちなみに、今回のスーパーボウルのバッカニアーズの試合運びや実際の試合展開は以前レビュー記事で私が書いたことと比較的同じだと思いました笑。なので参考までに!
バッカニアーズオフェンス vs チーフスディフェンス
予想通りバッカニアーズオフェンスは、ランプレーでテンポをつくることができ、着実に得点を重ねることができました。チーフスとしては、ランディフェンスの弱さが目立つ形となってしまいました。
スーパーボウルのTBのランプレーの抜粋。やっぱりKCディフェンス1列目押し込まれがちだし、2列目以降も仕留め切れてないなという印象。ランで出されてテンポ作られるとやっぱりキツいね pic.twitter.com/g0SwuwpkZf
— ちりめんジャコビー (@VzEtq2cGdOUzYsE) 2021年2月15日
また、パスに関してもタイミングのショートパスやPAのパスを効果的に使い、全体的にテンポの良いオフェンスでした。
(I) Quick-Passing Game
— Next Gen Stats (@NextGenStats) 2021年2月8日
Tom Brady's average time to throw (2.27 seconds) was his fastest in a game since Week 17, 2016 (2.24). The quick-passing game helped limit the effect of the Chiefs pass rush — Brady was pressured only five times (16.7% pressure rate).#SBLV | #GoBucs
(II) Play Action Success
— Next Gen Stats (@NextGenStats) 2021年2月8日
All three of Brady's touchdown passes came off of play-action. Brady used a play-fake on 43% of dropbacks, his highest rate in a game in the NGS era (since 2016).
🔹 Brady (Play Action): 10/13, 135 yards, 3 TD (10.4 YPA)#SBLV | #GoBucs pic.twitter.com/PvEKHOMDzj
さすがBrady様、安定感がありましたね。また、この試合ではTE GronkowskiやWR Antonio Brown、RB Fournetteなどベテラン組の選手の活躍が目立ち、そこも面白かったです。
チーフスオフェンスとしては弱点の部分を上手く突かれてしまったといったところでしょうか。また、普段であればオフェンスの得点力に支えられてアグレッシブなディフェンスを展開していましたが、オフェンスも苦戦していたためそのようにできなかった部分も大きかったのかなと思います。
バッカニアーズディフェンス vs チーフスオフェンス
あの最強チーフスオフェンスをたった9点に抑えたバッカニアーズオフェンスの強さには本当に驚きました。選手の能力の高さもありましたが、ゲームプランも非常によく準備されていたなという印象です。
まず何よりも大きかったのがバッカニアーズDLのパスラッシュではないでしょうか。JPP、Baretteの2人がチーフスOTを圧倒していました。また、SuhやVeaらIDLもインサイドからプレッシャーをかけていました。Mahomesはポケットを縮められるのを嫌うQBだと思うので、このパスラッシュにはMahomesも嫌がっていたのではないでしょうか。また、スタンツを多用しており、特に以下のようにループはMahomesが外に逃げてきたタイミングでちょうど遭遇する形となり非常に効果的だったなという印象です。
Love this stunt from the #Bucs on 3rd-7. Barrett with the loooong loop around 3 DLs, and JPP mashes Remmers down. Mahomes thinks he has a scramble lane, only for Barrett to arrive.
— David DeChant (@DavidDeChant) 2021年2月9日
Suh puts Wylie on skates right into Mahomes. Amazing this isn’t a sack#SuperBowlLV pic.twitter.com/DDRyny5bPq
(II) Pressure Without Blitzing
— Next Gen Stats (@NextGenStats) 2021年2月8日
The Bucs blitzed on 9.6% of dropbacks, the LOWEST rate by a Bowles-led defense over the last five seasons.
🔹 4-Man Rush: 16 pressures, 34.0% QBP rate
*Bowles' three lowest blitz rates have all come against Andy Reid#SBLV | #GoBucs
このデータが示す通り、バッカニアーズはブリッツをほとんど使わずに4men rushだけでMahomesにプレッシャーをかけることができました。これがチーフスオフェンスを抑えた最大の要因だと思います。
Here are the path's that Patrick Mahomes (top) and Tom Brady (bottom) took before pass attempts in shotgun during tonight's #SuperBowl
— Michael Lopez (@StatsbyLopez) 2021年2月8日
Red: complete
White: incomplete pic.twitter.com/TLFEOxzwhr
これはMahomesとBradyがパスを投げる前の動きを示したもの。これを見ればいかにMahomesがプレッシャーをかけられて逃げ回っていたのか一目瞭然ですね。チーフスとしてはやはり両OTが控えであったことがかなり痛かったのは間違いありません。
また、対チーフスのパスカバーに関しても非常によく対策されていました。
(I) Two-High Safety Shells
— Next Gen Stats (@NextGenStats) 2021年2月8日
The Buccaneers' defense aligned in a two-high safety shell on 87% of plays (59 of 68 plays), the HIGHEST rate by a Todd Bowles-led defense in a game over the last five seasons.
🔹 Mahomes (Deep): 0/5, 0 yards, INT#SBLV | #GoBucs
このデータによると、バッカニアーズは87%の割合で2Highのアラインを使用していたようです。W12対戦時にはWRとの1on1でやられることが多かったので、その対策だと思います。
The @Buccaneers played 2 man (2 deep safeties in zone and man coverage underneath) on (11) 1st and 2nd down snaps last night. 2man is a predominantly 3rd & 7+ coverage.
— Dan Orlovsky (@danorlovsky7) 2021年2月8日
They went into stop the early RPO’s with 2man. Super smart by Bowles.
また、1st downや2nd downでは2manを使用してチーフスの得意な早いタイミングのRPOを止めにいっていたようです。
Perfect example on the second play. 2 man, with two in press and Dean ready to jump the hitch. Mahomes pulls it but has nowhere to go. pic.twitter.com/MZGYrOJD5O
— David DeChant (@DavidDeChant) 2021年2月8日
これはその良い例ですね。タイミングのパスはワンタイミングをつぶされると一気にプレーが崩れてしまいます。
総じて、パスカバーに関しては2HIghなど比較的リスクの低いカバーでやり過ごし、その間に強力DLでプレッシャーをかけるディフェンスが非常に上手くいっていたなという印象です。
おまけ
スーパーボウルと言えばハーフタイムショーですよね。今回はザ・ウィークエンドによるパフォーマンス!こちらもかなり盛り上がりました!
最高のパフォーマンスに👏✨#TheWeeknd #PepsiHalftime #SBLV #NFLJapan #スーパーボウル 🏈 pic.twitter.com/mfJcY14D3W
— NFL JAPAN (@nfljapan) 2021年2月8日
特にこのパフォーマンスは圧巻でした!日本ではここまでのスケールのパフォーマンスはなかなか無いでしょう。NFLというのかアメリカというのか、何もかもスケールが大きすぎるなと改めて実感しました!
まとめ
今回のスーパーボウルはかなり大差となった試合でした。バッカニアーズの総合力の高さは見ていて非常に面白かったです。一方チーフスも点差こそありましたがMahomesをはじめ驚くべきプレーを連発しており、最後まで飽きることのない白熱した試合でした。さすがスーパーボウルです!まだまだ先ですが来年のスーパーボウルはどのチームが出場してどのような試合となるのか楽しみです笑!
今回はここらへんで。最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは!